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サノフィがSarclisa、Dupixent、Tolebrutinibのプレスを3連出

9/20サノフィ社が3つのプレスリリースを発出しました。要点をみていきます。なんだか勢いすごいですね!

目次

Sarclisa、移植非適応の多発性骨髄腫に新たな選択肢

抗CD38抗体薬「Sarclisa(イサツキシマブ)」が、移植が適応しない新規診断の多発性骨髄腫患者に対して、標準治療との併用療法として米国にて承認されました。

第3相IMROZ試験によると、ボルテゾミブ、レナリドミド、デキサメタゾン(VRd)との併用で無増悪生存期間(PFS)が40%改善されました(HR 0.60, 95% CI: 0.44-0.81, p=0.0009)。Sarclisaを含む併用療法群では、74.7%の患者が完全奏効(CR)を達成し、従来のVRd療法(64.1%)と比べて有意な改善が見られました。

Dupixent、小児の好酸球性食道炎治療CHMP推奨

Dupixent(デュピルマブ)は、1歳以上の小児を対象とした好酸球性食道炎(EoE)治療薬として、欧州医薬品庁(EMA)のCHMPから承認を推奨されました。第3相EoE KIDS試験では、Dupixentを投与された小児で16週目に組織学的寛解がプラセボ群より有意に多く見られ、EoEの症状も大幅に改善しました。この結果により、Dupixentは小児のEoEに対する初の治療薬として承認される見込みです。

Tolebrutinib、非再発型多発性硬化症で障害進行を31%遅延

多発性硬化症(MS)の治療においても新たな希望が見えています。Tolebrutinibは、非再発型二次性進行型多発性硬化症(nrSPMS)の患者に対する第3相HERCULES試験で、6ヶ月間の確定障害進行(CDP)までの時間を31%遅延させる効果が確認されました(HR 0.69, 95% CI: 0.55-0.88, p=0.0026)。

さらに、障害が改善された患者の割合も、プラセボ群の5%に対し、Tolebrutinib群では10%と倍増しました。

試験では、一部の患者に肝酵素の上昇が見られたものの、大半は治療の中断や追加の医療介入を必要とせずに回復しました。

Tolebrutinibは再発を伴わないにもかかわらず進行する多発性硬化症患者に対する有望な治療選択肢として注目されています。


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