MENU

Kisqali、早期乳がん再発リスク軽減にFDAが承認

ノバルティスのKisqali®(リボシクリブ)が、ホルモン受容体陽性(HR+)/HER2陰性のステージII・III早期乳がん(EBC)患者における再発リスクを軽減する治療薬として、FDAから承認されました。

この新たな適応拡大により、再発のリスクが高いEBC患者、特にリンパ節転移がない場合でもCDK4/6阻害薬を使用できる患者層が大幅に広がります。

今回の承認は、NATALEE試験の結果に基づいています。この第3相臨床試験では、Kisqaliと内分泌療法(ET)の併用が、ET単独と比較して25.1%(ハザード比[HR]: 0.749, 95%信頼区間[CI]: 0.628-0.892, P=0.0006)の再発リスク低減効果を示しました。

特に、リンパ節転移のない高リスク患者にも一貫した再発抑制効果が確認されました。

NATALEE試験の、副作用による治療中断は主に無症候性の検査値異常によるものでした。主な副作用としては、好中球減少症(62.5%)、肝機能障害(26.4%)、QT延長(5.3%)、間質性肺疾患(1.5%)が報告されています。

さらに、欧州がん学会(ESMO)で発表された最新データでは、Kisqaliの3年間の治療期間後も再発リスク軽減効果が深まり、28.5%(HR=0.715, 95% CI: 0.609-0.840, P<0.0001)に達したことが確認されています。ノバルティスは引き続き、治療後の長期的な生存率を評価していく予定です。

ステージII・IIIのHR+/HER2-乳がん患者は、治療後も再発リスクが高く、特に再発後は治療が難しい転移性乳がんとして発見されることが多いため、今回の承認は多くの患者にとって画期的な治療選択肢となりえます。

参考情報

https://www.novartis.com/news/media-releases/fda-approves-novartis-kisqali-reduce-risk-recurrence-people-hrher2-early-breast-cancer

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次