キッセイ薬品工業は、子宮筋腫治療薬「リンザゴリクス」（商品名：イセルティ）が欧州で初めてドイツにて発売されたと発表しました。
イセルティは、GnRH受容体拮抗薬であり、脳下垂体のGnRH受容体に作用して性腺刺激ホルモン（ゴナドトロピン）の分泌を抑制することで、卵巣からのエストロゲン産生を減少させ、子宮筋腫の出血や疼痛を改善します。
欧米で実施された第Ⅲ相臨床試験では、ホルモン補充療法である「アドバック療法」併用群と非併用群のいずれにおいても効果が確認され、2022年6月には欧州委員会（EC）および英国医薬品・医療製品規制庁（MHRA）から承認を取得。特にホルモン剤を服用できない患者にも適応できる点が特徴です。
キッセイ薬品は、今後もセラメックス社を通じて他の欧州諸国でもイセルティを展開し、女性の健康に貢献していく予定です。日本国内では、同社が子宮筋腫や子宮内膜症治療薬として開発を進めており、患者の生活の質（QOL）向上に向けた取り組みが続けられています。
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