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BeiGene社のチスレリズマブ、ESMO 2024で肺がん・胃がんに対する有望なデータを発表

BeiGeneは、ESMO 2024(欧州臨床腫瘍学会)にて、TEVIMBRA®(チスレリズマブ)の非小細胞肺がん(NSCLC)や胃がん・胃食道接合部がん(GEJC)における最新の臨床試験データを発表しました。

チスレリズマブはPD-1阻害剤であり、免疫細胞ががん細胞をより効果的に攻撃できるように設計された薬剤です。今回の発表では、同薬が多くのがん治療において重要な役割を果たすことが確認され、今後のがん治療の選択肢として期待が高まっています。

作用機序はコチラをご参照ください。

目次

試験結果の概要

RATIONALE-315試験(非小細胞肺がん、NSCLC)

  • 試験内容: 手術可能な非小細胞肺がん患者を対象に、ティスレリズマブと化学療法を併用した新しい治療法の有効性を調査しました。
  • 主な結果: 無イベント生存期間(EFS)が統計的に有意に改善。さらに、全生存期間(OS)にも改善傾向が見られました。
  • 病理学的反応: 主要病理反応率(MPR)はティスレリズマブ群で56.2%、対照群では15.0%と大幅に改善。完全病理反応率(pCR)も40.7%(対照群は5.7%)と大きな差がありました(P<0.0001)。
  • 安全性: ティスレリズマブ群での有害事象(TRAEs)の発生率は72.1%で、対照群の66.4%をやや上回りましたが、重篤な有害事象(グレード3以上)はティスレリズマブ群で15.5%、対照群で8.0%でした。主な副作用は好中球数減少、白血球数減少、脱毛などでした。

患者報告のアウトカム: 症状改善に関するデータも発表され、患者の生活の質向上が示されました。

RATIONALE-305試験(胃がん/胃食道接合部がん、GC/GEJC)

  • 試験内容: 進行または転移性の胃がんや胃食道接合部がん患者を対象とし、ティスレリズマブと化学療法の併用による効果を長期にわたり評価。
  • 主な結果: 3年間にわたる全生存期間(OS)データが示され、長期的な有効性と安全性が確認されました。
  • 患者報告のアウトカム: 患者が報告した症状の改善も示され、生活の質の向上が期待される結果が得られました。

RATIONALE-307試験(扁平上皮非小細胞肺がん、NSCLC)

  • 試験内容: 扁平上皮NSCLC患者において、ティスレリズマブと化学療法を併用した治療効果を評価。
  • 主な結果: 全生存期間(OS)が継続して改善され、特に4年間の生存率が臨床的に有望であることが確認されました。長期的に治療を受けた患者でも良好な結果が得られています。

今後の展望

BeiGeneは、TEVIMBRAがさまざまながん治療において重要な役割を果たすことを強調しており、欧州全土での承認拡大とさらなる市場展開を目指しています。

参考情報

https://ir.beigene.com/news/beigene-highlights-tevimbra-data-in-lung-and-gastrointestinal-cancers-at-esmo-2024/b501b562-7732-4590-a00b-43eaed15a6d8

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