FDA、Barth症候群に初の治療薬Forzinityを承認

目次

ポイント

・Forzinity(elamipretide)がBarth症候群に迅速承認制度で初承認
・作用:ミトコンドリアの内側に結合し、構造と機能を改善
・承認根拠:膝を伸ばす筋肉の筋力改善を確認
・今後は大規模試験で、歩行や立ち上がりへの効果を検証予定

詳細

FDAは、重篤な希少疾患であるBarth症候群に対して、Forzinity(elamipretide)を初めて承認しました。対象は体重30kg以上の患者です。

Barth症候群は主に男性に発症し、乳児期の重度心不全や早期死亡を引き起こす疾患です。生存しても疲労、運動耐性低下などが続き、生活の質に大きく影響します。

Forzinityは、細胞内でエネルギーを作る「ミトコンドリア」に作用し、その機能を改善します。今回はA迅速承認による早期承認で、筋力指標の改善が臨床的な利益につながると見込まれています。

今後、製薬企業は、患者の生活機能改善を確認する追加試験を行う義務があります。

投与は1日1回皮下注射。副作用は主に注射部位の反応で、多くは軽度から中等度と報告されていますが、重度の反応もまれに発生しています。

参考情報

FDA Grants Accelerated Approval to First Treatment for Barth Syndrome (Sep 19, 2025)

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