目次
ポイント
- AAVantgarde Bioの遺伝子治療AAVB-039がスターガルト病でFDA迅速審査指定を取得
- ABCA4遺伝子を2つのベクターで運び、欠損タンパク質を補う仕組み
- 現在、第1/2相CELESTE試験で安全性と初期効果を評価中
詳細
AAVantgarde Bioは、スターガルト病を対象とした遺伝子治療薬候補AAVB-039について、米FDAから迅速審査指定(Fast Track Designation)を受けたと発表しました。
すでに治験開始の承認も得ており、現在は第1/2相CELESTE試験で安全性や効果の初期データが評価されています。
スターガルト病は小児や若年者に多く見られる遺伝性の黄斑変性症で、視力低下を引き起こすものの、いまのところ有効な治療薬は存在しません。
AAVB-039の特徴
- 原因となるABCA4遺伝子の変異に直接アプローチ
- 大きすぎて通常のベクターに収まらないABCA4遺伝子を、2つのAAVベクターに分けて導入し再構築
- 網膜で本来のABCA4タンパク質を作り出し、毒性物質の蓄積を防ぐ狙い
今回の指定により、FDAとの協議が加速し、承認までの道のりが短縮される可能性があります。