目次
ポイント
- FDAがCereno ScientificのCS1にFast Track指定
- 対象は希少疾患「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」
- CS1は経口HDAC阻害薬で「病気の進行を抑える可能性」
- 第IIa相試験で安全性を確認、右心機能や生活の質も改善傾向
- 今後は国際的な第IIb相試験で有効性を本格検証
詳細
Cereno Scientificは、肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬候補のCS1がFDAから「Fast Track(迅速審査指定)」を受けたと発表しました。これにより、FDAとの密な協議や審査の前倒しが可能となり、患者への早期提供が期待されます。
CS1は、エピジェネティクス(遺伝子の働きを調整する仕組み)に作用する経口HDAC阻害薬。血管の異常なリモデリング(硬く狭くなる変化)を逆転させ、右心機能を改善する可能性が報告されています。
第IIa相試験では、
- 安全性と忍容性を確認
- REVEALリスクスコア改善
- 機能分類・生活の質の向上傾向
- 右心機能改善の初期サイン
が示されており、今後の国際第IIb相試験で病気の進行抑制効果が検証されます。
肺動脈性肺高血圧症は進行性で命に関わる難病。今回の指定は、新しい治療法への期待を大きく高める一歩となりそうです。