中国に本拠地をおくRactigen Therapeuticsは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療を目的とした新規siRNA治療薬「RAG-21」が、FDAから希少疾病用医薬品(Orphan Drug)指定を受けたと発表しました。
目次
RAG-21とは?ALS治療の最前線
- 作用機序: RNA干渉(RNAi)技術を活用し、FUS遺伝子のmRNAを抑制することで、ALSの根本原因となるFUSタンパク質の異常生成を防止。
- 対象疾患: FUS遺伝子変異型ALS(FUS-ALS)は、進行が極めて速いサブタイプで、治療選択肢が限られている。
- 前臨床試験結果: FUSタンパク質の異常蓄積を抑制し、運動ニューロンの変性を軽減する有望なデータを確認。
ALSは、運動ニューロンが侵される進行性の神経疾患で、有効な治療法が非常に限られています。特にFUS-ALSは早期発症・急速進行が特徴で、従来の治療薬(リルゾール、エダラボン)は効果が限定的でした。RAG-21は、RNA技術を用いて疾患の根本原因を直接標的とする、革新的な治療法として注目されています。
Ractigen Therapeuticsの取り組み
Ractigen Therapeuticsは、RNA技術を活用した治療薬開発をリードする製薬企業です。
今回のRAG-21の開発は、ALS治療における同社の取り組みを象徴しており、患者の生活を改善する大きな一歩になると期待されています。