次世代mRNAワクチン「コスタイベ筋注用」(ARCT-154)の接種後12カ月間の免疫効果が、従来型mRNAワクチン(BNT16262)を上回ることが確認されました。この成果はMeiji Seikaファルマ株式会社による研究で、『The Lancet Infectious Diseases』に掲載されました。
目次
研究のポイント
- 試験デザイン
- 対象:日本国内11施設で、mRNAワクチンを3回以上接種した成人828人。
- 比較:「コスタイベ筋注用」と従来型ワクチンの追加接種。
- 評価:接種後1、3、6、12カ月間の中和抗体価(GMT)。
- 主要結果
- 中和抗体価の持続性:「コスタイベ筋注用」接種群は、起源株(武漢株)およびオミクロンBA.4-5株に対する抗体価が12カ月間高値を維持。
- 従来型ワクチン接種群では、3カ月以降で抗体価が低下。12カ月時点で両群の差が拡大。
- 年齢別分析
- 50歳未満・50歳以上いずれのグループでも、「コスタイベ筋注用」の効果が優位。
意義と今後の展望
「コスタイベ筋注用」は、1年に1回の接種が可能な次世代mRNAワクチンとして、新たな選択肢を提供します。従来型ワクチンに比べ、長期的な免疫効果と高い抗体価維持が特長です。今後も安全性や有効性に関する情報提供が進められます。