中国のHuahui Healthが開発中のLibevitug(HH-003)が、慢性D型肝炎ウイルス(HDV)感染症治療薬としてFDAからブレークスルーセラピー指定(BTD)を取得しました。HDV感染症は治療法がなく、肝硬変や肝細胞癌へ進行する深刻な疾患です。
目次
主なポイント
- 対象疾患:HDVはHBVに依存して増殖するRNAウイルスで、HBV感染者の15〜20%が共感染。
臨床試験&作用機序
- HH003-201試験(NCT05674448):EASL 2023で有効性を発表。
- HH003-204試験(NCT05861674):進行中で最終結果を予定。
- 作用機序:HBV/HDVのPre-S1領域を標的に、ウイルスの肝細胞侵入を阻害。
- 既存治療の状況:HDV感染症の治療薬は現在、中国や米国で未承認。
期待される効果
FDAのBTDにより、Libevitugは迅速な開発・審査が可能となり、患者への早期提供が期待されます。同薬は2023年4月、中国NMPAからもBTDを取得しています。