NurExone Biologicは、脊髄損傷治療向けのExoPTENが欧州医薬品庁(EMA)の希少疾患医薬品指定を受けたと発表しました。
欧州市場への進出が加速し、急性脊髄損傷患者への治療選択肢として注目されます。
目次
ExoPTENの作用機序と特長
- PTENの抑制による神経再生: ExoPTENは、間葉系幹細胞由来のエクソソームに搭載した「siRNA」で、神経再生を阻害するPTENタンパク質の発現を抑制。これにより、神経細胞の成長や再生が促進され、脊髄損傷の修復が期待されます。
- 非侵襲的なエクソソームの利用: エクソソームは標的部位へsiRNAを効率的に運び、中枢神経系に負担なく治療が届きます。ExoPTENは鼻腔からの投与が可能で、低侵襲での治療が実現します。
ラット実験で確認された効果
ラット実験では、ExoPTENを使用した群で75%が運動機能の回復を示しました。従来の治療法が限られていた脊髄損傷の分野において、ExoPTENは新たな治療選択肢として期待が寄せられます。
希少疾患指定による利点
EMA指定により、ExoPTENは10年間の市場独占権や助成金、臨床試験支援を受けることが可能。これにより開発スピードが向上し、早期の治療普及が期待されます。