信达生物(Innovent)は、乾癬患者を対象としたPicankibart(抗IL-23p19抗体)の第2相試験結果を発表しました。この試験では、従来の生物学的製剤(主にIL-17阻害剤)で十分な効果が得られなかった患者において、Picankibartの有効性が確認されました。
目次
試験デザイン
- 試験方法:多施設共同、非盲検第2相試験
- 対象患者:従来の生物学的製剤(主にIL-17阻害剤)で効果不十分な乾癬患者152名
- 投与方法:Picankibart 200mgを0、4、8週目に皮下注射し、その後12週ごとに32週目まで投与。フォローアップは44週目まで継続
- 前治療薬で効果不十分な患者(sPGAスコア≥2またはBSA ≥3%):0、4、8週目の後、12週ごとに32週目まで投与
- 前治療薬で効果が見られた患者(sPGAスコア0または1、BSA<3%):0週目投与の後、12週ごとに36週目まで投与
- 主要評価項目:16週目でのsPGAスコア0または1、かつBSA<3%達成率
結果
- 従来の生物学的製剤で効果不十分な患者の48.2%が主要評価項目を達成(sPGA 0または1、BSA<3%)
- 追加入院65名のうち64.6%がsPGA 0または1を達成
- LQI(皮膚疾患のQOL指標)改善も確認され、安全性は良好で、新たな安全性リスクは発見されず
本試験の結果をもとに、信达生物はPicankibartの第3相試験を進め、さらなる治療選択肢としての可能性を探る予定です。
所感
3ヶ月に1回の投与で良く、IL-17効果不十分なケースでも半数がsPGAスコア(医師による静的総合評価)が0(解消)または1(ほぼ解消)、皮疹が体表面積に占める割合であるBSA<3%って結果はすごく良く見えますね!今後に期待です。