米Prolong Pharmaceuticalsが開発中の急性脳梗塞(AIS)治療薬「PP-007(PEG化カーボキシヘモグロビン)」が、米食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を取得しました。
この指定により、同社の臨床試験「HEMERA-1」が加速し、AIS患者への早期治療が期待されています。
PP-007は酸素供給や血流改善、炎症抑制など複数の作用を持ち、従来の血栓溶解療法や機械的血栓除去術に続く新たな治療オプションと見込まれています。特に90日後の機能回復指標で改善が観察されており、重症患者の生活の質向上が期待されています。
作用機序はコチラ
PP-007(Prolong Pharmaceuticals)|Chiku-note.
今日はコチラを掘っていきます。 PP-007の作用機序 PP-007(旧称SANGUINATE)は、主に低酸素状態や虚血(血液の流れが不足する状態)に関連する病気の治療を目的とした薬剤…
目次
臨床試験HEMERA-1の概要
HEMERA-1は、複数施設での無作為化・盲検試験で、ASPECTスコア3-5の重症AIS患者を対象に、PP-007の安全性・薬効を評価中です。試験では、既存治療との併用で症状改善が確認されつつあり、PP-007の多面的な治療効果が注目されています。
同社のKirsten Gruis医師は「FDAと協力し、患者の早期回復とQOL向上を目指す」と述べています。
PP-007の適用領域と今後の展望
PP-007は急性脳梗塞以外にも、くも膜下出血や重症貧血など虚血・低酸素関連疾患に適応の可能性があり、安全性データの蓄積が進んでいます。同社は、PP-007がAISにおける新たな治療選択肢として早期実用化されるよう開発を進めています。