GSKは、自己免疫疾患治療の強化を目指し、Chimagen Biosciencesから新しいT細胞エンゲージャー「CMG1A46」を3億ドルで買収しました。
CMG1A46は、全身性エリテマトーデス(SLE)やループス腎炎(LN)などの難治性ループスに対して効果が期待され、従来の治療が効かない患者のための新たな選択肢として注目を集めています。
目次
CMG1A46の特長と作用機序
- デュアルターゲット:B細胞表面のCD19とCD20に同時作用することで、より多くのB細胞を標的に
- B細胞減少効果:血液と組織内でB細胞を速やかに減少させ、持続的な効果が期待される
- 副作用の抑制:低いCD3親和性により、他のT細胞エンゲージャーに比べ毒性を抑えたデザイン
自己免疫疾患治療における期待 GSKは10年以上にわたり、SLEなどの自己免疫疾患治療において先駆的な取り組みを続けてきました。今回の買収により、難治性ループスの患者にもより良い治療選択肢を提供する可能性が高まりました。
今後の開発計画 現在、CMG1A46は白血病とリンパ腫を対象に米国と中国で第I相試験が進行中。GSKは2025年にSLEとLNを対象にした臨床試験を開始する予定です。
GSKのCMG1A46取得で注目ポイント
- 3億ドルの即金支払い、さらに5億5000万ドルの成功報酬あり
- GSKのループス治療ポートフォリオを拡充