NovartisのScemblix(asciminib)が、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)患者の初回治療としてFDA承認を取得しました。
ASC4FIRST試験において、Scemblixは他の標準治療薬(imatinib、nilotinib、dasatinib、bosutinib)と比較して分子遺伝学的寛解(MMR)達成率が優れていることが示されました。
目次
試験結果概要
- MMR達成率: Scemblix群 68%、標準治療群 49%(p<0.001)
- 副作用による治療中止率: Scemblix群 4.5%、標準治療群 11%
- Grade 3以上の治療関連副作用: Scemblix群 25.5%、標準治療群 33〜42%
ScemblixはABLマイリストイルポケットに選択的に作用するSTAMP阻害薬として、既存のATP競合型TKIとは異なる作用機序を持ち、治療耐性や副作用のリスクを低減する新たな治療選択肢として期待されています。
本薬は本適応に関してFDAよりブレークスルーセラピー指定と優先審査を受けていました。