イーライ・リリー社が、アルツハイマー治療薬「Kisunla™(ドナネマブ)」の新しい投与方法により、副作用「ARIA-E(脳浮腫)」の発生率を抑えられることを発見しました。
この手法は、従来の投与法と比べていくつかの重要な変更点があり、より安全に治療を進められる可能性があります。
目次
従来の投与法と新しい調整法の違い
従来法との違は以下の通りです。
従来法
- 初回から3回目までは700mg(2バイアル)を投与し、4回目以降は1400mg(4バイアル)に増量。
新投与法
- 初回は350mg(1バイアル)と低用量で開始。
- 2回目は700mg(2バイアル)、3回目は1050mg(3バイアル)に段階的に増量。
- 4回目以降は従来通り1400mg(4バイアル)を維持。
効果の違い
新投与法により、従来法に比べてARIA-E発生率が24%から14%に減少。特に、遺伝的リスクが高いAPOE4ホモ接合体の患者では、ARIA-E発生率が57%から19%に低下しました。
所感
アミロイド斑除去効果は従来法とほぼ同等であり、安全性と治療効果のバランスが改善したと言えますね!用法用量の変更申請が来そうです。