MIRA Pharmaceuticalsは、経口ケタミン類似薬「Ketamir-2」が、ガバペンチン(Neurontin)およびプレガバリン(Lyrica)を凌ぐ鎮痛効果を発揮したと発表しました。
神経障害モデルを用いた前臨床試験では、Ketamir-2が低用量でも神経痛を効果的に緩和する結果が得られ、既存薬に比べてさらなる改善が期待されています。
目次
試験結果の概要
- 比較試験: 神経結紮モデルを使用し、15日目からKetamir-2が有意な痛みの緩和を示しました。
22日目の効果比較
- Ketamir-2はプレガバリンより最大112%優れた鎮痛効果を発揮。
- ガバペンチンと比較しても70%の効果増加。
この結果は、異なる試験モデルでも一貫して示されており、Ketamir-2が経口投与でも持続的な鎮痛効果を発揮することが確認されました。
既存薬との比較
- ガバペンチン: 長期使用に伴い、眠気、めまい、認知機能低下、体重増加などの副作用や中断時の離脱症状が課題。
- プレガバリン: 依存リスクがあり、体重増加や浮腫、認知機能への影響が報告されている。
Ketamir-2の利点
- 非依存性: プレガバリンとは異なり依存リスクがなく、長期使用が可能。
- 鎮痛効果: ガバペンチンおよびプレガバリンよりも高い鎮痛効果。
- 副作用軽減: 認知機能への影響が少なく、生活の質を損なわない可能性。
今後の展開
MIRAは、Ketamir-2のPTSDやうつ病などへの応用を目指し、年内に治験申請を行い、2025年第1四半期に第1相試験を開始予定。第2相試験は同年第4四半期開始を見込んでおり、年末までにはヒトでの有効性が初めて確認される見込みです。
このKetamir-2は、現在の治療薬が持つ副作用や依存性のリスクを軽減し、神経痛患者にとって新たな選択肢となる可能性が期待されています。