アステラス製薬のVYLOY(ゾルベツキシマブ)が米国食品医薬品局(FDA)から、CLDN18.2陽性・HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの一次治療薬として承認を取得しました。
VYLOYはフルオロピリミジン系およびプラチナ製剤を含む化学療法との併用で使用されます。
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試験結果
承認は、第III相SPOTLIGHT試験およびGLOW試験に基づきました。両試験でVYLOY併用群は、プラセボ併用群に比べて無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)にて統計的に有意な延長を示しました。
なお報告された主な副作用は以下の通りです。
- 悪心
- 嘔吐
- 食欲減退
CLDN18.2陽性の診断
CLDN18.2陽性は、ロシュが開発した診断薬により判定されます。この診断で75%以上の腫瘍細胞が染色される患者がVYLOYの治療対象です。
【Roche】CLDN18陽性胃がん診断薬がCE認証を取得
Rocheは、胃がんおよび胃食道接合部(GEJ)がん患者向けの診断薬「VENTANA CLDN18 (43-14A) RxDx Assay」がCE認証を取得したと発表しました。 この診断薬は、Astellasの…
今後の展望
VYLOYは、進行性胃がんや食道胃接合部がんの患者に新たな治療選択肢を提供します。米国に加え、日本、英国、欧州、韓国でも承認されています。