BridgeBio Pharmaは、遺伝子治療「BBP-631」を用いた第1/2相試験において、先天性副腎過形成(CAH)患者の内因性コルチゾール生成を高用量群で初めて確認しました。これは従来の治療では実現されなかった成果です。また、この治療は良好な安全性を示し、重篤な副作用は報告されていません。
目次
試験結果の詳細
- 内因性コルチゾールの生成: 高用量群全てで確認され、コルチゾール濃度は最大11μg/dLに達しました。
- 11-デオキシコルチゾール: 21-ヒドロキシラーゼの生成物である11-デオキシコルチゾールが、最大99倍に増加。平均55倍の上昇が持続しました。
- 17-ヒドロキシプロゲステロン(17-OHP): 患者の多くで50%以上の減少が見られ、最大95%の減少を達成。
- 安全性: 治療に関連する重篤な副作用は報告されず、治療による有害事象は軽度から中等度に留まりました。
今後の展望
今回の試験結果は科学的に大きな進展を示しましたが、BridgeBioはBBP-631のさらなる開発には追加の資本投資を行わない方針です。同社は、将来的なパートナーシップを模索しつつ、CAH治療における他の遺伝子治療の開発を優先していく予定です。
CAHは約75,000人が影響を受ける遺伝疾患であり、治療法の進展が期待されています。