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PURPOSE 2試験でLenacapavir、HIV感染リスクを96%低減と発表

Gilead Sciencesは、半年に一度のLenacapavir投与がHIV感染を効果的に予防できることを示した第3相PURPOSE 2試験のデータを発表しました。

試験結果では、HIV感染リスクが96%低減され、1日1回投与のTruvadaに対しても優位性が確認されました。

目次

試験デザインと対象

  • 試験の種類: 第3相、二重盲検、多施設、無作為化比較試験
  • 比較対象: 背景HIV感染率(bHIV)およびTruvada(エムトリシタビン 200mg+テノホビルジソプロキシルフマル酸塩 300mg)(※背景 HIV 発生率(background HIV incidence)とは、HIV の感染が新たに発生する人数の推定値
  • 参加者数: 3,273名(Lenacapavir群 2,179名、Truvada群 1,086名)
  • 対象者: 16歳以上のシスジェンダー男性、トランスジェンダー女性、トランスジェンダー男性、および性別ノンバイナリーの個人
  • 試験実施地域: アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、ペルー、南アフリカ、タイ、米国の計88施設
  • 無作為化比率: Lenacapavir群とTruvada群に対し2:1の割合で無作為化

試験結果の概要

  • Lenacapavir群のHIV感染率: 0.10/100人年(95% CI: 0.012-0.373)
  • Truvada群のHIV感染率: 0.93/100人年(95% CI: 0.426-1.768)
  • 背景HIV感染率(bHIV): 2.37/100人年(95% CI: 1.649-3.417)
  • LenacapavirのHIV感染リスク低減率: 背景感染率に対して96%のリスク低減(IRR 0.04, 95% CI, p<0.0001)
  • Truvadaに対するLenacapavirの優位性: 89%の有効性を示す(IRR 0.11, 95% CI, p=0.00245)

安全性と忍容性

Lenacapavirは良好な忍容性を示し、主な副作用は注射部位反応(63.4%)で、重大な副作用の発生率はLenacapavir群で3.3%、Truvada群で4.0%でした。

今後の展開

Gileadは、2024年末までにLenacapavirの規制申請を開始し、HIV感染率が高い地域やリソースの限られた国々でもアクセスを拡大するため、製薬会社とライセンス契約を締結しています。

参考情報

https://www.gilead.com/news/news-details/2024/gilead-presents-additional-efficacy-safety-and-demographic-data-from-purpose-2-trial-at-5th-hiv-research-for-prevention-conference

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