GSKは、成人におけるRSウイルス(RSV)ワクチン「Arexvy」の最新データを発表しました。
このワクチンは、60歳以上の高齢者を対象に行われた第3相試験「AReSVi-006試験」で、3シーズンにわたるRSVに起因する下気道疾患(LRTD)に対する有効性が確認されました。
目次
試験結果の詳細
- 累積有効性(RSV-LRTD): 62.9%(95%信頼区間[CI]: 46.7-74.8)
- ワクチン群では48例(12,468人中)、プラセボ群では215例(12,498人中)でRSV-LRTDが発生。
年齢、地域、シーズンを調整した解析で有効性が確認されました。
- 累積有効性(重症RSV-LRTD): 67.4%(95% CI: 42.4-82.7)
- ワクチン群では15例(12,468人中)、プラセボ群では75例(12,498人中)で重症RSV-LRTDが発生。
ワクチン接種により、重症化リスクの軽減が統計的に有意に示されました。
- 第1シーズンの有効性(RSV-LRTD): 82.6%(95% CI: 57.9-94.1)
- ワクチン群では7例(12,466人中)、プラセボ群では40例(12,494人中)でRSV-LRTDが発生。
- 第2シーズンの有効性(RSV-LRTD): 56.1%(95% CI: 28.2-74.4)
- ワクチン群では20例(4,991人中)、プラセボ群では91例(10,031人中)でRSV-LRTDが発生。
- 第3シーズンの有効性(RSV-LRTD): 48.0%(95% CI: 8.7-72.0)
- ワクチン群では16例(4,988人中)、プラセボ群では61例(10,031人中)でRSV-LRTDが発生。
特定リスク群における有効性
既存の基礎疾患を有する患者に対してもワクチンの有効性が確認されました。
- 累積有効性(RSV-LRTD): 64.7%(95% CI: 45.1-78.1)
- ワクチン群では25例(5,014人中)、プラセボ群では116例(4,951人中)でRSV-LRTDが発生。
- 累積有効性(重症RSV-LRTD): 71.1%(95% CI: 55.2-82.0)
- ワクチン群では15例(12,468人中)、プラセボ群では75例(12,498人中)で重症RSV-LRTDが発生。
今後の展望
3シーズン超えても重症化リスク50%減少は素直に凄いですね!どんどん使用が増えそうです。