ViiV Healthcareは、2025-2026年の期間に低・中所得国向けに長期作用型HIV予防薬「CAB LA(cabotegravir)」の年間供給量を3倍に増加させ、200万回分以上を提供することを発表しました。これはHIV感染リスクが高い地域における需要拡大に対応するもので、特にサハラ以南のアフリカ地域の若年層や女性に対するアクセス改善が期待されています。
CAB LAの作用機序 CAB LA(cabotegravir)は、インテグラーゼ阻害薬(INSTI)に分類される薬剤で、HIVウイルスがヒト細胞内でDNAの複製を行う際に必要となるインテグラーゼ酵素の働きを阻害します。これにより、ウイルスの増殖を防ぎ、感染を抑制する効果があります。特に、長期作用型の注射剤として、1回の投与で数週間から数ヶ月にわたり安定した効果を発揮することから、従来の経口薬と比較して服薬アドヒアランス(継続性)が向上する点が特長です。
目次
主な発表内容
- CAB LAは、HIV感染リスクが高い成人および青少年向けの長期作用型予防薬として、従来の選択肢と比べて服薬負担が軽減され、予防効果を持続しやすい。
- 2024年時点でCAB LAは、サハラ以南のアフリカ13カ国およびウクライナを含む14カ国で展開中。
- ViiV Healthcareは、同薬を非営利価格で提供するほか、ジェネリック製品の開発を支援し、さらなる普及を目指しています。
今回の供給拡大により、HIV予防薬へのアクセスが大幅に向上し、HIV流行の抑制に向けた取り組みが加速することが期待されます。
HIVに関しては途上国支援が盛んですね!
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