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エーザイのE7820、胆道がんと子宮体がんで有望な腫瘍縮小効果を確認

エーザイが開発した新しい抗がん剤E7820(標的タンパク質分解誘導剤)が、J-PDX(日本人がん患者由来組織移植モデル)を用いた試験で、胆道がんと子宮体がんにおいて有望な腫瘍縮小効果を示しました。

この結果を基に、医師主導の治験が開始され、日本人に対する安全性と有効性の評価が進められています。

目次

試験結果の詳細

  • 胆道がん:12モデル中7モデルで腫瘍が縮小し、縮小率は58.3%に達しました。
  • 子宮体がん:9モデル中5モデルで腫瘍縮小が確認され、縮小率は55.6%。
  • 全体:42モデルを対象に評価し、全体での腫瘍縮小率は38.1%でした。

バイオマーカーとE7820の関係

全エクソンシークエンス解析の結果、E7820の効果が現れたがんモデルでは、DNA修復に関連するBRCA1やATMなどの遺伝子変異が高頻度で確認されました。これにより、これらの遺伝子変異がE7820の有効性を示すバイオマーカーとなる可能性が示唆されています。

E7820の作用機序

E7820は、スプライシング因子RBM39を選択的に分解することで、RNAスプライシングの異常を誘導し、がんの増殖を抑制する作用を持つとされています。

今後の展望

E7820の有効性が確認されたことにより、国立がん研究センター中央病院と東病院で、胆道がんや子宮体がんなどに対する日本人向けの安全性と有効性を評価する医師主導治験が開始されました。この治験では、E7820の忍容性(耐えられるかどうか)や推奨用量が確認され、将来的に第Ⅱ相試験や薬事承認に向けた試験が進行予定です。

ついに標的タンパク質分解誘導剤の話を聞くようになってきましたね!

参考情報

https://www.eisai.co.jp/news/2024/news202465.html

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