第一三共が世界肺がん学会(WCLC 2024)のPresidential Symposiumにおいて、抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)であるダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062)を用いた非小細胞肺がん患者に対する第3相臨床試験(TROPION-Lung01)の結果を発表
主なデータは以下の通り。
- TROP2バイオマーカー陽性患者の無増悪生存期間(PFS)
- 本剤投与群:中央値6.9ヵ月 – ドセタキセル投与群:中央値4.1ヵ月
- 本剤投与群は病勢進行または死亡リスクを『43%低下』
- Actionable遺伝子変異を持たない非扁平上皮非小細胞肺がん患者におけるPFS
- 本剤投与群:中央値7.2ヵ月 – ドセタキセル投与群:中央値4.1ヵ月 – 本剤投与群は病勢進行または死亡リスクを48%低下
- 安全性 – 有害事象の発生率はTROP2の発現量にかかわらず同程度
- グレード3以上の有害事象発生率:本剤投与群30%、ドセタキセル投与群46%
- 間質性肺疾患(ILD)の発症率:本剤投与群3%、ドセタキセル投与群1%
今回の試験結果は、TROP2の発現を定量的に評価することで、本剤の治療効果を予測できる可能性を示しており、今後の治療戦略に重要な示唆を与えるものとなった。同社は、さらなる臨床試験を通じて本剤の開発を加速させる方針。
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https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202409/20240909_J2.pdf