mRNAワクチンとMMRワクチン薬害問題
最近、色々な製薬会社が新型コロナウイルスのワクチンを作っていますね。このブログを読んでいる人にも、大きな期待をかけている人が沢山いらっしゃいますよね。
私、基本的には各種ワクチン推奨派です。
ただ新型コロナウイルスのmRNAワクチンは少し怖いなーって思っています。特に噂になっている新型コロナウイルスのmRNAワクチンをいきなり広く集団投与することには現状のデータでは反対の立場です。複数の臨床試験を経て段階的に使っていくべきだと思っています。
今回は新型コロナウイルスのmRNAワクチンを広く集団投与することを手放しで喜べない理由をMMRワクチン薬害問題とからめて紹介します。
MMRワクチン薬害問題
MMRワクチン薬害問題は1989~1993年に起こった薬害です。約1800人が被害にあいました。MMRワクチンは麻疹、おたふく、風疹ワクチンを同時に摂取できるワクチンです。 麻疹(measles)、おたふく(mumps)、風疹(rubella)の頭文字をとってMMRです。
さらにMMRワクチンによる無菌性髄膜炎による被害だけではなく、ワクチン接種が滞ったため、その後、麻疹の流行につながりました。
事件の概要
1989年MMRワクチンの定期接種導入後、発熱、嘔吐、痙攣等を伴う無菌性髄膜炎を起こす患者が報告されます。それを受けて厚労省は添付文書の改訂と無菌性髄膜炎のモニタリングを開始します。厚労省はしっかり仕事してます。
発生頻度の添付文書改訂は以下のスケジュールで行われています。
- 1989/9月:10万から20万人に一人無菌性髄膜炎が発生する
- 1989/10月:数千人から3万人に一人無菌性髄膜炎が発生する
- 1990/1月:数千人に一人無菌性髄膜炎が発生する
- 1991/8月:1200人に一人無菌性髄膜炎が発生する
最終的には1993/4月、厚労省は接種見合わせの決定をします。
これまでに約1800人の被害者が確認されています。
原因は?
原因は二つありました。一つ目、こちらが直接的な原因ですが、細胞培養のみで作るところを、勝手に羊膜培養法と細胞培養法でできたものを混合して製造していました。これは明らかに科学的な根拠が乏しいままに国の承認を受けることなく医薬品を作ったために引き起こされた悲劇です。
二つ目の原因は無菌性髄膜炎の発現頻度が非常に低かったため、臨床試験で確認することが出来ませんでした。(1200人に1人なので0.083%)そのため、大人数に使われて初めて発覚してしまいました。
現在は製造方法の適正化に伴い30000人に一人程度まで現在は減少していますので25倍程度リスクが上昇していたことになります。25倍もリスクが上昇していますが、それでも発現率自体は0.083%だったため臨書試験を潜り抜け、広くつかわれてしまい。多くの後遺症や死者を生んでしまいました。
補足ですが、実は無菌性髄膜相はおたふくかぜの合併症として最も多い疾患です。症状のある患者でも10%前後、重症化するケースでも1%前後発症します。30000人に1人の無菌性髄膜炎を過剰に恐れてワクチンを打たないのは現在ではナンセンスです。
本題に戻りますが、この問題のポイントは2点です。
- データに乏しい方法を使って作った(未承認の技術を使った)
- ワクチンは低頻度でも重大な副反応を増やす可能性がある。
mRNAワクチンを広く使う前に考えたいこと
mRNAワクチンはガチガチの新規作用機序の薬剤です。当然データは非常に乏しいと言わざるを得ません。さらに技術的にも遺伝子を改変するに近い技術でこちらも臨床データが乏しいです。もちろん製品化にあたり臨床試験は行われますが、0.0X%の確率で重篤な副反応が上昇していないとは言い切れません。御覧のようにMMRワクチン薬害問題のポイントをばっちり内包しているのです。
通常、新薬の場合、2週間処方の縛りが設けられ、爆発的に処方拡大することを防ぐリミッターとなっていますが、ワクチンはその性質上、多くが使い切り、ないし数か月にわたり複数回投与する薬ですので、このリミッターが機能しません。
結果爆発的に使われ、0.0X%代の重大な副反応が出てくる可能性があります。0.05%でも東京の人口の1200万人に使われれば6万人の重篤な副反応が出ます。ワクチンの副反応で医療崩壊します。これでは意味がありませんよね。
追記
ファイザーをはじめとした各社、流石ですね!
数万人規模の臨床試験を組んで、私の心配を吹っ飛ばしてくれました!!
…流石すぎます。
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参考資料
https://www.pmrj.jp/publications/02/pmdrs_column/pmdrs_column_24-42_12.pdf