2024年7月末から8月上旬にかけて
怒涛の9日間が終わりました。
合計5社の早期退職(fire)の発表…
31日から2日にかけては連日と
まさに製薬業界『火の九日間』!
焼き払え!
2日に1社行った
地獄の一週間でした!
日 | 企業名 | 資料リンク |
---|---|---|
2024/08/02 | 武田薬品工業 | 革新的な医薬品を持続的に創出・提供するための日本における事業運営体制の見直しについて |
2024/08/01 | 協和キリン | 2030年ビジョンの実現に向けた研究体制への移行および特別希望退職制度導入のお知らせ |
2024/07/31 | 住友ファーマ | 事業構造改革に伴う早期退職者募集に関するお知らせ |
2024/07/29 | 田辺三菱製薬 | 希望退職制度の実施について |
2024/07/25 | トーアエイヨー | 連結子会社の希望退職者の募集に関するお知らせ |
個人的にも非常にショッキングだったので
記憶が薄れる前に考察記事として
残しておきたいと思います。
各社の売り上げとMR数
まず、メーカーでよく言われるのが
2億円/MR説です。
これより少ないと収益性が悪いと
度々言われています。
なので各社発表より
一覧表にしてみました!
企業名 | 2023年、医薬品売上 | 2023年MR数 | 2023年MR当たり売り上げ |
---|---|---|---|
武田薬品工業 | 4,514億円 | 1400 | 3.22億円 |
協和キリン | 1,535億円 | 920 | 1.66億円 |
住友ファーマ | 1,147億円 | 950 | 1.20億円 |
田辺三菱製薬 | 3,102億円 | 1300 | 2.38億円 |
トーアエイヨー | 129.5億円 | 119 | 1.09億円 |
超えているのは武田と田辺三菱だけですね。
協和キリンも1.66と厳しい数字ですが、
今回、営業の削減を行わないところのは
P3品3つ、P2品4つと
多くのパイプラインを
有していることが関係してそうです。
近年、外資製薬は3億弱/MRまで
急激に伸ばしていることを考えると
武田以外のメーカーは
同水準を狙って
MR数を絞りたいのが予想できますね…
3億を超えている
武田が早期退職で
さらにMRあたりの売上を
伸ばそうとするのは
さすが日本製薬の王
という感じでしょうか…
大体、こういうのって
外資の後追いするのよね…日本
MRあたりの売上を3億円にするためには…
ここからは完全に私見です!
武田と協和キリン以外が
仮に3億円/MRを目指している
と仮定した場合
MR数がどうなるのか計算してみます。
企業名 | 2023年、医薬品売上 | 2023年MR数 | 3億円ライン人数 |
---|---|---|---|
住友ファーマ | 1,147億円 | 950 | 382 |
田辺三菱製薬 | 3,102億円 | 1300 | 1034 |
トーアエイヨー | 129.5億円 | 119 | 43 |
住友ファーマは600人弱
田辺三菱は250人強
トーアは80人弱の
削減が必要です
各社の募集人数と照らし合わせてみると…
企業名 | 各社募集人数 |
---|---|
住友ファーマ | 約700名 |
田辺三菱製薬 | 特に定めない |
トーアエイヨー | 100 名程度 |
住友とトーアはかなり近い数字が
記載されています…
1-2割は本社や別部署から
削減されると考えると
ドンピシャと言って
いいのではないでしょうか。
MRの削減目標としてはやはり
3億/MRを目標にしているのでは?
と勘ぐりたくなる数字です。
田辺三菱は母数に比べて
相対的に必要人数が少ないので
『特に定めない』と
しているのかもしれません。
製薬業界『火の九日間』を忘れない…まとめ
記憶が薄れないうちに
本記事を忘備録として残します。
今後、実際の削減人数を踏まえ、追記検討し
後世のMRに対する
考察資料となればいいなと思っています。
ブログの醍醐味ですね.