MRってきついってうわさ、聞きますよね?
営業の仕事ですから、そんなうわさが立つのはわかります。
・実際のつらいことってなんだろう?
・詰めがキツいって聞いた!
・研修は厳しいの?
こんな疑問や恐怖をお持ちではありませんか?
以下観点から
これらの疑問に回答します!
私の体験でつらかったこと、失敗談、案外つらくないことを
紹介&解説することで本当のところをお伝えします。
よく言われるMRの仕事のつらい点4選
MRの仕事できついと言うテーマで
よく言われるものを大別すると
以下4点です。
- 長時間労働がきつい
- 顧客との関係構築が難しくて辛い
- 専門性が求められるので勉強が大変
- ノルマありの成果主義が厳しい
でもこれはMR特有のものなのでしょうか?
詳しく見ていきましょう!
長時間労働がきつい
これはコロナ前まではその通りでした!
6時出発22時帰宅が基本の勤務時間でした!!
ただ昨今の働き方改革と、
コロナ禍による労働環境の変化により
労働環境は大きく改善しています!
今の基本は9時20時…
場合によっては18時とかなり短くなっています。
ご参照ください
顧客との関係構築が難しい
ひと昔前と比べてビジネスライクな付き合いが増えています。
たしかに人との関係構築は難しいです。
しかしそれは
全ての営業職共通です!
MRに特別なことなんかではありません。
営業にとって関係構築スキルは
基本にして奥義
みたいなスキルです。
簡単なわけがないんですよね…奥義ですから…
営業する限り死ぬまで追い求めます。
ただ、大切なことは、
これってスキルなので誰でもある程度習得可能です。
さらに応用するとモテます!お得スキルです!
宴会芸なんかもスキルの側面が強いのですが
こちらは関連記事にまとめています。
専門性が求められるので勉強が大変
これはある程度は本当です。
常に勉強している必要はあります。
MRの商売相手は国家資格持ちです。
ある程度理論武装しないと仕事になりません。
ただこの点は安心していただいて大丈夫です。
各社方法は様々ですが、
きちんとした研修を用意ししてます。
また研修も大きく2通りありまして、
分けて解説します。
- 新人の導入研修
- 現場に出てからの研修
新人の導入研修
新入社員のMRには
社会人としての常識とMR認定試験合格を目指して
長期の研修が用意されています。
会社によって違いますが、
3〜6ヵ月の会社がほとんどです。
コロナ禍の現在はリモートですが、
以前は全員が一ヶ所に集められて、研修を行っていました。
この研修がきついか?と言われると表現に困ります…
ただひたすらに勉強をするだけです。
勉強が苦手な人はきついでしょうし、
薬の勉強が多いので、どうしても文系の方がつらい勉強とはなります。
多分、理系の人はそんなに、つらくないです!
正直私はいい思い出になっています!
現場に出てからの研修
現場に出ても勉強&研修は続きます。
新しい薬が発売するときは覚えることが膨大にありますし
新しいデータが出たときも、覚えることがたくさん出てきます。
結構、日々勉強な仕事です。
薬自体に興味が持てない人にとっては
つらい勉強&仕事になるでしょう!
ノルマありの成果主義が厳しい
MRは営業ですので当然ノルマが存在します。
具体的には
- 売り上げノルマ
- 行動ノルマ
この2点が存在する会社が多いです。
(売り上げだけの会社もあります)
売り上げノルマ
売り上げノルマは市場と過去の実績から
各会社が組んだロジック通りに数字が決まり降りてきます。
大体、きつい数字です。
半年前の120%で売れ!という命令はまだ優しい方で…
発売したばかりの新薬ですと200%以上の計画が降りてくることも珍しくはありません…
当然ですよね!仕事ですから!楽な計画が降りてくることは稀です!
(製品構成や発売直後に売れまくったりすると楽になることもあります。)
私の経験で最もひどかったのは、ある製品で
半年前の1000%以上売れ!
という計画がありました!
やる気は出ないし、この時は本社に殺意を覚えましたね!
行動ノルマ
売り上げの他にも行動ノルマを課している会社もあって
患者や医療環境、医療従事者の役にどれだけ立てたか?
自社製品のポジショニングがどれくらい狙い通りに変わったか?
こんな指標を上長とにぎり、その達成度を評価する会社もあります。
結構運用は難しいシステムみたいで、
聞く限り不平をいっているMRも多いイメージを受けます。
握りやすい上長、評価しやすい上長を引けばボーナスアップ
引けなければ、地獄の査定が待っている…
こんな話を聞いたことがあります。
目を向けた方がいいと思うわ!
詰め作業について
会社によっては詰め作業というものが残っている会社があります。
アンケートを見る限り大体4割くらいの会社で残っている模様です。
実は「詰め」が
— チクチク@お薬ブログ (@mrnetinfo) July 15, 2021
そして、
多くのMRが嫌いな作業でもあります!
(ちなみにチクチクは快感派ですw)
具体的に何をするのかというと
医療機関に薬を余計に買ってもらう作業です!
営利会社は企業価値の向上が使命ですので
株主との約束は非常に大切です。
その約束は最終的には
MRの売り上げ計画という形で現れてきます。
3、6、9、12月は内資メーカーにとっては計画チェックのタイミングですので
計画に達していない場合は医療機関に余分に薬を買ってもらって
数字を達成させなければなりません。
(なお外資も1、2ヵ月ズレたタイミングがあります。)
これは企業価値の向上には非常に大切なことです。
でも、これってマクロな視点で見るとそうなんですが、
MR個人のミクロな視点で見ると
来期の売上を前借りして、
問題の先送りを行っているに過ぎないんですよね。
得意先は多く薬を買ったところで処方を増やすわけは有りません。
さらに患者志向で考えれば全く関係ありません!!患者さんのためにはなりません!
得意先メリット
- 特約店が協力してくれた場合の値引きができる!儲かる!
得意先デメリット
- 多くの在庫を抱えることになる
- 湿布薬等の大きいものはスペースをとる!邪魔!
- 支払金額が一時的に増える。資金が減る
MRメリット
- 計画が達成できて、会社から怒られない
MRデメリット
- 交渉する精神的負担が大きい
- 問題の先送りによる不安 !次の期間の数字が厳しくなる
- 精神的負担による生産性の低下
会社メリット
- 株主の信用がえられる。
- 株価が守られ買収リスクが下がる
会社デメリット
- 特約店の値引きにより
薬価が落ちる要因となる
長期的には経営リスクになる
全体的にデメリットの方が多いですよね。
さらに何かを生み出す生産的な仕事では有りません。
(そのため、近年禁止する会社が急速に増えています!)
個人的に良くないなと感じているのが、精神的負担による生産性の低下です。
MRは医師に対して提案&交渉をする仕事ですが、その時に大きな精神力を使います。
特に気合をいれて提案するときはさらに大きな精神力を使います。
精神的負担がつよくなると、医師と提案&交渉する精神力が残りません。
数字の詰めが多い会社では期末に
「あれ?なにしてんだろ俺?」となっているMRは多いです。
OB訪問などで『詰め』の有無は
絶対チェックするべきね!!
個人の経験できつかったこと
ここまでは
一般的にきついと言われていることを紹介しましたが、
続いて、個人的にきつかったエピソードを紹介します!
無駄な会議が多い事
これは現在進行形ですが、
内資系メーカーあるあるです。
会議ではなく報告するだけの報告会が月一で開かれます。
正直メールで十分伝わる内容も多いのですが、これまでの慣習で継続されています。
要点だけ絞れば小一時間で終わる内容を一日かけて聞いているのは、なかなかしんどいです。
本当に時間の無駄!
交通事故:営業車を一台廃車にした事
これは新人時代にやらかしました。
雨の日に飛ばしすぎて高速道路でスリップ!!
ガードレールに正面から突っ込みました。
軽く走馬灯が見えました!
奇跡のブレーキングテクニックで
エアーバックが発動しないくらいには減速したのですが、
ガードレールに弾かれ停車した時に聞こえてきたのは「プシュー」という異音…
慌てて営業車の外に出て避難すると、後ろに一台の車がハザードを点灯してきて停車…
なんと乗っていたのは当時の所長。
特約店訪問の時間だった為、知らず知らずのうちに私が抜き去り、
事故の一部始終をみられておりました。
特約店のそばであったこともあり、多くの他社MRにも事故現場を見られ馬鹿にされ、
数ヵ月たった後も、一部だけ真新しいガードレールとなっており
見るたびに記憶がよみがえる事件となりました。
この時から安全運転になったよね。
講演会に人が集まらなかった時
これもやらかしですね。
題の通りで全く人が集まりませんでした。
演者の先生と座長の先生の顔を大きくつぶし、
演者の大学担当にも迷惑をかけました。
私の生来のネゴシエーション力と根回し力の悪さが招いた大参事です。
これは経験しなくても良い失敗だったと今でも後悔します。
講演会は一定の集客を担保しなければ、行ってはいけないと肝に銘じております。
まじで!
採用直前の新薬がフォロー不足により競合に競り負けた時
これもやらかしです。
同成分二銘柄で発売する新薬がありました。
同成分二銘柄って顧客志向ではない代表だと思うのですが
全く同じ薬を同時に2社が別の商品名で売り出すというものです。
これってMRは非常に大変です。
中身は全く同じなのでMRの人間力でしか差がつかないのです。
この時は全体では圧勝だったのですが、1軒、No3の市場先にて採用直前まで進んだにも関わらず、
勝負が見えたと油断しNo4、5、6へ営業リソースを集中したため、
直前で逆転されました。
本当にバカでした。
最終的には3年かかって取り返せましたが、
その間、大体500万円くらいの売り上げを損失した計算です。
仕留めるまでは気を抜いてはならないという、いい教訓になっています。
会社の飲み会翌日の特約店朝礼
これは個人差大きい問題ですが、
私はアルコールの分解は遅いです。
今でこそ、遅いことを理解していますので、
アルコールのセーブをしますが、新人時代は言えず、
翌日が朝礼にも関わらず深酒をしてしまうことがありました。
当然、翌日は死ぬほどつらいのですが、
7時前には家を出なければなりません。
まぁ今思えば自己管理不足なんですよね。
案外慣れてきつくないこと
実際は慣れやすくて、きつくないこともありますので、
そちらも紹介します!
顧客に怒られること
意外かもしれませんが、これは慣れていきます。
失敗により顧客を不快な感情にすることは当然避けるべきですが、
交渉する上で、あえて聞きにくいことを聞かなければならず
相手を怒らせてしまう場合があります。
営業していく上で、全く相手を怒らせないというのは神業です!
攻めた結果、怒られることは仕方ないと思うようになります。
結果、怒られ体制ができて慣れ、そこまできつくはなくなります。
存分に謝罪してもらいましょう。
顧客の無茶ぶり
結構、無茶な要求をしてくる顧客も一定数います。
これも最初はきついのですが、対応方法を学ぶと楽になってきます。
また 多くの場合
急な要求は期待の表れであることが多いので
うまく調整できれば、顧客からの評価アップにつながります。
代案を用意して交渉に行くのは楽しいわよ!
宴会芸
これも時代の変化で、減ってきている内容ですが
忘年会、新年会時のMRによる宴会芸は現存します。
たぶん新入社員のころはきついと感じる人も多いでしょうが
これも仕事だという覚悟と回数をこなすと慣れで全くツラくなくなります。
どうやって一番目立とうか?
と考えるように変化しますのでご安心ください。
関連記事を参照してね!
まとめ
MRのきついことに関して
一般論と経験を交えて紹介してきました!
意外ときつくないことって、慣れで何とかなることがメインで、
きついことって、無駄な失敗や意味がない業務ですね!!
どんな仕事でも組織に属する以上、同じような事があります。
正直、現在のMRは詰めも減っているきている状態で
かなりつらいことは減ってきたのではないでしょうか?
私の失敗談や感想を読んで
「MRってきつい?」という恐怖心が
薄れましたら幸いです。
なんとかなりそうでしょう?