MRは変革の時代に突入しており
同じ会社で定年まで勤められるとは考えない方が良いという話をしてきました。
さらに2020COVID-19パンデミックによりMRの働き方は変わらざるを得ない状況になっています。
そうなってくると
何を学べばいいんや?
そもそもどんな能力が必要なんだ?
そこで今回は10年以上MRをやっている私が
求められているMR像とスキルについて私見を紹介します。
求められているMR像とスキル
MRの数を制限している企業が求めていることは
非常にわかりやすいです。
まずは一人当たりの生産性の高いMRです。
つまり少ない人件費で大きな利益を生むMRは間違いなく求められます。
どんなMRが生産性が高いのか、
そのために必要なスキルは何かそれを紹介します。
MRに求めている内容は
下記3点だと思っています。
①広いエリアをカバーして大きな利益を生むMR
一つ目は広いエリアをカバーして大きな利益を生むMRです。
具体的には
・ 高い営業スキルによって少ないリソースでも利益を上げられる人
・デジタルツールの使用により、面会せずとも情報を届け使用につなげられる人
高い営業スキルによって少ないリソースでも利益を上げられる人
これは圧倒的に高いスキル、営業的嗅覚で人より広いエリアを担当しても実績を上げられるMRです。
各社のスーパースターが該当します。
どんな会社にもいる超人です!
デジタルツールの使用により、面会せずとも情報を届け使用につなげられる人
経費の観点からも感染制御の観点からも、現在はこちらが勧められております。
メールを活用したWEBシンポジウムの案内の他、本社にいて医師の求めに応じSkype等を使って面談するMRです。
とくに今回のパンデミックによりWEB面会は加速度的に進んだと感じています。
②専門性の高い高薬価の薬を売ることで利益を生むMR
これは、がんや希少疾病担当MRです。
彼らは命に直結する疾病に関わるため高度な知識を求められます。
薬価も高く一人使われれば100万円以上する薬も珍しくありません。
これらの疾患は治療している病院も少なく、
製薬会社としては少ない人員で大きな利益を生むをことが出来ます。
③MRがいなくても薬が売れるシステムを作れるMR
最後にMRがいなくても薬が売れるシステムを作れるMRです。
具体的には
・薬剤選択の基準書(レジメン)に組み込めるMR
・医療連携の際に、薬が入った状態で紹介状が書かれるような環境を作れる。
・患者の流れをコントロールし、自社医薬品が選択されやすい環境を作れる等々です。
システム構築のやり方は多岐にわたるため、一概にこうすればいいというものはありません。
しかし共通するのは医師の薬剤選択にMRが介入する余地をなくすということです。
非常に高度な知識と交渉術が求められますが、MRの世界にはそんなスキルを持った人もいらっしゃいます。
MRの営業努力が無くなっても一定の売り上げが確保できるのならば、そのMRはさらに広いエリアを担当することが出来ます。
そういう意味では①の延長線上に存在するMRなのかもしれません。
スキル
これは求められるMR像から推察されるものですが、以下のスキルが得られると
人員削減の波を超えられるのではないかと考えています。
会社選びをする際には下記3スキルに対して継続的な能力開発サポートを会社として行っているか
というのは大事なポイントになります。
人事担当者に真剣に聞いてみましょう。
圧倒的に高い営業スキル
営業スキルというと多岐にわたりますが、
ここで大切なのは他人より大きなエリアを担当しても実績があげられるほどの圧倒的な営業スキルです。
少々優れている程度では意味がありません。圧倒的でなければなりません。
専門性の高さや習得領域の深さ
マーケットからも想像つくようにがんや希少疾病領域を経験できることは非常に強いです。
また、転職をあらかじめ考慮した場合。新しい会社が売っている薬と同じ領域を経験したことがあるかということも重要になりますので、
多くの領域の薬を経験するということも重要になります。
- がんや希少疾病の有無
- 幅広い領域の経験ができるか
この辺りが長期的な人材価値を考えるとポイントになるはずです
医療そのものや医療制度に対しての深い理解
MRがいなくても薬が売れる様システムを作るためには
顧客やエリアの抱えている問題を顧客よりも理解し、
自社医薬品が解決できる可能性があることを
顧客や他社に先んじて提案する必要があります。
そのためには医療そのものや医療制度に深い理解がなくてはなりません。
自分でも学ぶのよ???
多様化するデジタルツールを面会機会に活かせるMR
最後はデジタル関連です。
顧客へのアプローチ方法は現在激変しています。
爆発的にデジタルアプローチが増えた結果、統一した手法というものが存在せず、
会社ごとや顧客ごとにWEB面談の方法が違います。
将来的には収束して、医療従事者が同じようなアプリケーションを
使うようになるかもしれませんが、時間はかかりそうです。
こういった変化に対応し、
数々のツールを駆使し、短所、長所を理解したMRが
より効率的な面会をできるようになるでしょう。
まずは新しい技術に触ってみる
という精神がMRには必須です。
最後に
紹介した項目を通常のMR業務の中で習熟するのは修羅の道です。
多くのコストがかかります。
ただ日々の営業をこなすだけではたどり着くことは困難でしょう。
しかしながら、この先に人員削減の波を超えて生き残れるMRがあるのだと感じています。
ここまで、読んでいただき、
それでもMRになりたいという方はいらっしゃいますでしょうか?
MRの仕事はやり方次第では大きなやりがいと社会に大きなインパクトを与えられる仕事です。
間違いなく、難しくなる仕事ですが、修羅の道を一緒に歩んでいきましょう。